ガソリン車との違い
今後の自動車産業における戦いのポイントは、ハイブリッド車と電気自動車の戦いともされていますが、電気自動車(EV)の場合は、現状の可能走行距離、充電時間、充電場所、そして車体価格というあらゆる点で、今後検討しなければならないことが山積みになっています。
日産のリーフについては、充電するのに家庭電源が使用できるようになっているのが大きなセールポイントで、しかもそれに伴う電気代は、ガソリン料金と比較してみると約1/4という格安で済むのです。
こうしたエネルギー料金差があることは、既に多くの人が知っていると思います。これは電気自動車の特徴なのですが、比較対象となるガソリン車との違いを述べておきます。
さて、どうしてこんなに料金の差がつくのでしょうか?夜間電力を有効活用しているのでしょうか?しかし、そうではなく、実はガソリン車の大きな欠点の方が原因だったのです。つまり、ガソリン車はEVよりもエネルギー効率がかなり低いということだったのです。
ガソリン車の場合、ガソリンが持っている全エネルギーの何と15%程度しか使えていないのです。残りはどうなるのかと言えば、ただ単に燃えて熱エネルギーに変化しているだけとされています。85%も無駄に消費しているとは驚きです。
一方のEVにおいては約70%が使われています。EVではモーターとインバーターなので、効率的にエネルギー使うことができるのです。両者の効率の差は決定的かもしれません。
ECOという背景からみても、これでは今後、ガソリンエンジンに勝ち目はないかもしれません。ガソリンエンジンの効率が50%レベルにまで上がってくれば、状況も変わってくるかもしれませんが、それは開発スピードからしても、もう無理かもしれません。ガソリン車は排ガスにおいてもデメリットがあります。